【88日目】金曜日の夜は本屋に行こう
金曜日にお酒が必要なくなってから、金・土・日の過ごし方が大幅に変わった。ほんの3ヶ月前は19時には飲み始めなければ気が済まなかったのに、今ではどこにだってスイスイ行けてしまう。
特に金曜の夜はトクベツ感が強くワクワクするので、ちょっとだけ人混みに混ざりたくなる。
そんな時は大抵本屋さんに行く。本屋さんに行って、たっぷり1時間以上吟味して、一冊だけ本を選んで購入する。
どこかカフェに寄ってゆっくり読みたいけれど、家まで我慢して、今夜はベッドでゴロゴロしながら寝落ちするまで読みふけるのだ。想像するだけで、胸がときめく。まるでデートの前の日のような休みの前の日!
お酒を飲んでいた頃はお酒でしか気分が高揚しなくなっていた。何をしてても気がそぞろで、いつ飲むかばっかり考えてたそわそわしてた。
そんなんだったから、飲むのをやめたら楽しいことがないんじゃないかと心配してたこともあったけど、全然そんなことなく過ごせている。
それどころか本を一冊買うだけでハッピーなのだ。
お酒を飲みながら読んでた頃、読んでる側から文章が、頭のてっぺんから出て行ってた。気づけば同じ行を何回も読んでいた。
その頃とは全然違うのだ。集中力が切れないから、好奇心の赴くまま寝るまでずっと読めてしまう。ページをめくるたびときめく。
好奇心!
書いていて思い出したけれど、お酒に問題を抱える前のわたしは好奇心のかたまりなのだった。
育てたいな。充足させたいな。
常に面白そうなものを見つけて何それ!ってなっていたいな。
お酒で手軽に気持ちよくならず、友達に意味のない電話もしない。暇だ、なんて口にしない。
わたしはわたしを楽しませるエキスパートになるのだ。
うわー早くお仕事終わらないかな!
気持ちはもうすでに、位置について用意している。